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042:
メモリーカード
メモリーカード。
メモリースティック。
SDメモリーカード。
竹己の・・・笑顔。
三上が、ニヤニヤするのは、照れてる時、企んでる時。
色んな場面を収めたメモリーカードは、三上の手元にある。
デジカメをいじる、俺。
後ろで竹己が覗き込んでいる。
「先輩、それ、デジカメですよね」
肯定のつもりで竹己にファインダーを向ける。
「ひゃっ!」
竹己が、隠れた。
「撮らねえよ」
クククとわらう。
もー、と言って出てくる竹己。
撮った画像を見る。
ピッ、ピッ・・・。
切り替えボタンを押すたびに電子音とともに変わる画像。
竹己。
笑ってる。
藤代。
飯食ってる。
渋沢。
何か考え事してる。
竹己。
どっかみてる。
渋沢。
料理作ってる。
・
・
・
ずーっと続く。
最後。
竹己。
寝顔。
カワイイ。
こいつの寝顔は、ホントにかわいい。
こいつは、女より美人で、頭良くて・・・。
いっしょにいて飽きない。
女といると、すぐ泣いたりしてめんどくせぇし、ねちっこい。
けど、こいつは、俺にとって手放したくないやつだ。
手放す気なんか、無い。
冷蔵庫から俺のプリンを取ってきて食べてるこいつは、俺にとって・・・。
「先輩?・・・たべます?」
「なんだよ」
「だって、見つめるから・・・」
上目遣いで見てくる。
俺がそういうのに弱いって知らないでやってんだろうと思う。
抱きしめたくなる。
竹己を、抱きしめた。
「・・・え?え?プププリンが!」
「プリンなんかどうだっていい」
カラメルソースが!そう喚く竹己の口を塞いだ。
腕の中にいるこいつを、手放したくない。
切実にそう思った。
横目で、デジカメを見る。
竹己の笑顔。
―――――――――あとがき。
プリンはどうなったんだろう。
てか、作者はプリンよりシュークリームが食べたい・・・。
20030712 up。
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